インタビュー

マーケティング未経験ながら1年あまりでリード獲得数を倍増させた方法とは?株式会社WACULマーケティングマネージャー 鐙谷 直貴氏

今回は、AI(人工知能)を活用したアクセス解析ツールである「AIアナリスト」を提供する株式会社WACUL(ワカル)の鐙谷さんへインタビューを行いました。隠れ家のようなビルに入っている同社は木目調で、柔らかい雰囲気ながらも遊び心いっぱいのオフィスでした。そんなオフィスに負けてないくらいお茶目で遊び心あふれる鐙谷さん。マーケティング未経験で入社した鐙谷さんですが、リードの質を向上させながら獲得数を倍増させるなど、目覚ましい活躍を見せています。鐙谷さんは、どうやって質と量を両立していったのでしょうか。

現状のマーケティング活動概要と課題




■現在のマーケティング課題

―― 見込み契約金額の大きいリードの創出
―― 契約に至っていないリードのナーチャリング
―― リードの重み付けロジックの継続的な改善

AIを活用することで、画期的な成果をもたらした「AIアナリスト」

――「AIアナリスト」について教えてください。

鐙谷さん(以下、敬称略)
株式会社WACULでは現在、AIを活用したアクセス解析ツールである「AIアナリスト」を提供しています。この「AIアナリスト」はGoogle Analyticsのデータをもとにアクセス解析を自動で行い、データを可視化するだけではなくその可視化したデータを紐解いて、どこが課題でどういった改善をしなければならないかまで、自動で提案できるところが大きな特徴となっています。

――「AIアナリスト」は設立当初からのサービスだったのでしょうか?

鐙谷
もともとはGoogle Analyticsを導入しているものの、有効に活用できていない企業を対象に人によるコンサルティングサービスを行っていました。お客さまのから寄せられるのは「分析データをどのように活用して、サイトを改善すべきかわからない」「そもそもGoogle Analyticsで分析したデータのどの部分を見ればよいのかわからない」「分析の工数や時間を削減したい」といった課題がほとんど。データ分析から課題解決提案までを得意としてきた当社のコンサルティングサービスは、多くの企業に受け入れられていました。

――順調に取引が増えるなか、どうして「AIアナリスト」を開発することになったのでしょう?

鐙谷
人がやるコンサルティングサービスはどうしても時間がかかります。経験を積んだ上級者でも分析に5日間ぐらいは必要となります。もちろん、課題の発見や戦略立案、提案となるとさらに多くの工数がかかってしまいます。そうすると私たちのサービスを提供できる企業の数には限りが出てしまいます。そこで、蓄積された多くの知見を利用し、人がやる分析を機械がやることによって工数を削減、より安い価格でより多くの企業にサービスを提供できるのではないかと考え、2015年の終わりころから開発に取り組みました。また、コンサルティングサービスを提供できる人材を育成していくのはとても大変です。経験者のノウハウばかりには頼れず、後進育成の意味も含め「AIアナリスト」を開発することになったのです。

――上級者が5日かけて行っていた分析・・・AIアナリストの開発で、どれくらいの時間短縮につながったんですか?

鐙谷
上級者が5日間かけていた分析を10分で行えるようになりました。さらに改良・機能追加を経た現在では、人が約400時間かけて行うことを10分で行えるようになりました。また、分析後おこなう改善施策の成果についても大きな変化を遂げました。従来では3回程度、改善策を実施してようやく成果がでたものが、「AIアナリスト」では1回の改善策で6割ぐらいの成果をあげられるように。経験や勘に頼って人が行っていた時よりも大きな成果を上げる結果となったのです。

リードを独自に重み付けして営業に渡すマーケティング体制を確立

――400時間が10分!!すごいですね。製品力は抜群ですが、営業、マーケといった販売フェーズではどのような取り組みをされていたのでしょうか

鐙谷
当社のマーケティング活動は、ここ一年で非常に大きく変わりました。元々はアポイント獲得数を指標としていましたが、やはり営業対象にならないリードばかりで、営業が対応したがらないという課題がありました。そこでひとつのリードを契約見込み金額や企業規模などによって、独自に重み付けすることに。この取り組みにより、リードの価値が高いところから順番に営業に渡すようになっていきました。また、マーケとしての目標を見込み契約金額で設定しているため、単にリード獲得数ではなく、当社にとって質の高いリード・アポイント獲得がマーケターの目標となったのです。現在の仕組みになって、ようやく質の高いアポイントが増えてきました。営業が「積極的に訪問したい」というリードが高く評価される仕組みを構築することができたことがよかったと思います。

新たな仕組みと細かな分析でリード獲得数が1年で倍に!

――これまで上げた成果について教えていただけますか?


鐙谷

1年でリード獲得数が倍になりました。月1,000件ぐらいのリード獲得数です。このうち営業対象になるリードは半分になるものの、インサイドセールスが機能していることもあって、成果を上げています。主なリードの流入元はオウンドメディアです。例えば、Google Analyticsでキーワード検索すると、当社はオウンドメディアを毎日更新しているため、当社の記事が上位を占めており、安定してリードが獲得できるようになりました。また、月1回開催するセミナーや他社との共催セミナーからの流入もあります。広告に対する自社のノウハウが増えたことも、リード獲得数の増加につながっていると思います。今後はセミナーの回数を月4回にまで増やす予定です。また、過去に「AIアナリスト」の利用登録をしたものの、契約に至っていないお客さまの掘り起こし施策をルーティンで回せるようにしたいですね。

――マーケティング活動の中で特に注力している取り組みはありますか?

鐙谷
どの取り組みにも共通しているのは、プロセスごとに分解したデータを細かく分析すること。広告の良し悪しを話し合うにしても、そうしなければどこにボトルネックがあるのかわかりませんからね。例えば広告の場合媒体ごとに検証することで、コンバージョンが取れているものの、アポイントや契約につながっていないケースなどが把握できるため、きめ細かに改善することが可能です。それに、しっかりとしたデータ分析が可能になれば、どの施策がどれだけ成果を出しているのか、明確化することができます。新たな仕組みも大切ですが、データの分析が伴っていることも重要なのです。

マーケターに求められる人材要件、これからのマーケターになる方へ一言

――マーケティング未経験だった鐙谷さんの経歴について教えてください。

鐙谷
前職は、全国の遊びを紹介するウェブサービスを展開するアソビューという企業で、ウェブページの制作管理を行っていました。WACULに入社したのは2016年5月。大学時代の友人が当社に在籍しており、その友人が誘ってくれたのが入社のきっかけです。マーケティングは未経験でしたが、書籍を読んで基本的なスキルを身に付けていきました。BtoBマーケティングは難しいと考えがちですが、BtoBマーケティングに特別のスキルは不要だと、私は思っています。というのも、BtoBマーケティングはある程度パターン化されているからです。基本パターンを応用していけば、BtoBマーケティング初心者であっても一定の成果を出すことは可能ではないでしょうか。もちろんマーケティングの勉強は必要です。私の場合はマーケティングに精通した役員が身近にいたことが幸運でしたね。

――鐙谷さんが考える、マーケターに必要なものとは?

鐙谷
1つ目は数字から見える背景を深掘りし、課題を見つけて対策をするスキルが必要不可欠ですね。2つ目にユーザー視点に立つことも大切です。数字だけを見ていると、なぜ登録率が落ちているか、具体的にイメージできないこともあるからです。ユーザーの立場になって「このテキストを見たらどう思うだろう」などと、自分なりに深く考える必要があります。これはメンバーにも共有し、実践してもらうようにしています。

――マーケターを志す方へ、メッセージをお願いします。

鐙谷
マーケターは「やろう!」と思ったことがすぐに数字になって結果が出てくるので、飽きっぽい人でも楽しいと思います。私もそうなのですが(笑)。もちろん責任は重いです。たとえばリードがうまく獲得できていないと、その後に続く営業や顧客の継続率が下がってしまう。でも今後の売り上げを伸ばしてくためにマーケターは必要な存在であることも、私にとってはやりがいとなっています。

マーケターとしての野望、ゴール

――最後に今後のマーケターとしての夢や野望を聞かせてください。

鐙谷
マーケティングと営業を全体的に俯瞰する視点を持ち、サービスをお客様に提供していきたい。そして最終的には自分自身でお客さまのニーズを聞き出し、自らが考えた役立つサービスで世の中に貢献できるスキルを身に付けたいですね。これは3年後には達成したいと思っています。また、その後の野望として一言でいえば「holistic view」。BtoBのみならずBtoC、上流から下流工程すべてのことを俯瞰でとらえ、サービス設計から販売まで担えるようになりたいと考えています。

――マーケティング未経験から、リードの質・量ともに大きく改善させた鐙谷さん。同社のマーケティング活動成功の秘訣を教えてもらえた取材でした。鐙谷さん、今度は「すべらない話」教えてください!

この記事を書いた人

橋本 詩織

株式会社エムエム総研 マーケティング統括グループ 広報・PR

会社プロフィール
株式会社WACUL

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人工知能「AIアナリスト」は、Google Analyticsのデータを元に、自動でわかりやすい改善案をお届けする便利なサービスです。課題発見から改善提案まで自動ででき、アクセス解析ツールと連携し、データを自動で分析します。

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