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マーケター冨沢 11話目 【シンガー冨沢②】

マーケター冨沢 2019/09/25

■マーケター冨沢
2019年1月に中途入社、当メディア・マーキャリチームに配属され、新人マーケターとして日々奮闘する25歳の冨沢を追った連載記事。
6大卒という学歴や元カーディーラーという肩書がありながら自己ブランディングを全くしていない為、キャリアを活かしきれていない彼が、<マーキャリチームメンバーと関わる中で自身の希少価値の見出し方を日々学び、成長していくドキュメンタリー>です。本人許可の元、プライベートも完全にさらけ出したリアルな内容はメディア記事としては大変珍しいのではないでしょうか。創業30年以上のBtoBマーケティング専門会社の一員として働きマーケティングノウハウを吸収する中で自己ブランディング能力を身につけていくことができるかが見どころです。

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第11回「シンガー冨沢②」

前回では僕がこれまでカラオケを通して後輩として気に入られるという目的を達成してきた勝ちパターンをご紹介しましたが、今回はそんな僕が初めて女性とカラオケに行けるかもというチャンスが巡ってきたので、練ってきた作戦とその結果をお伝えできればと思っております。

前回の記事はこちらから→「マーケター冨沢 10話目 シンガー冨沢①」

まず、今回お付き合いいただいた女性なのですが大学時代にに共通の知人を通して仲良くなった女の子です。何回か遊んだことはあるのですが、二人きりで飲みに行こうと誘ったのは今回が初めてです。

今回掲げたミッションとしては彼女に「この人ありかも」と思わせて次回も一緒に遊んでもらえる仲のいい男友達のポジションを形成することです。

世の中にはギャップ萌えという言葉があります。当初掴んでいたその人に対してイメージと違う言動をすると心のふり幅が激しくて思わずきゅんとしちゃうみたいです。孫悟空が急にスーツ着だして「オラ、人なんて殴りたくねぇ」なんていわれるとちょっとキュンッとしますよね。「おっどうした?どうした?」となりますよね。その心理現象を今回は利用したいと思います。

僕はどう見てもかっこいい部類ではありません。服装も自分の顔に合った落ち着いたものをチョイスしています。常にへの字の眉毛で困り顔をしていて、服装もさえないことから女性は僕と一緒にいても乙女心が動くことはないだろうと油断していると思います。急にボンジョビや長渕剛を歌う男とは到底思えないでしょう。そこでカラオケに誘って思いっきりシャウトしてキュンッとさせるのが今回の作戦です。

しかし最大の障壁があります。付き合ってもいない男女が密室の暗い部屋で二人きりというのは女性側からしたら「なんかいやらしいことでも考えているんじゃないかこいつ」と思ってガードを固めてしまう可能性があります。

そこの心理的障壁を如何に解くかが今回の目的達成のカギになると僕は思っていましたので、必死に考えてひねり出したたった一つの作戦を携えて当日に臨みました。

作戦決行日、お互い近場の駅で飲む約束していたので改札口前で待っていると彼女が現れました。

彼女「久しぶり!今日は誘ってくれてありがとう!でもなんで突然?」
僕「急に誘ってごめんね。最近どうしてるかなってちょっと気になってさ。二人で飲んだことなかったから飲んでみたいのもあったし」
彼女「そうなんだ。それにしても本当に久しぶりだね!」
僕「そうね(笑)まあ立ち話も何ですし、どっか入りましょうか」
彼女「そうしよっか!どこにする?」
僕「探し物は何ですか?」
彼女「?」
僕「あっ、いや何か食べたいものあるかなって」
彼女「うーん。おなかもそこまですいてないし、どこでもいいよ。強いて言うならエスニック系の飲み屋とかいってみたいかも」
僕「見つけにくいものですか?」
彼女「どういう意味?」
僕「いや、この辺にそういうお店あったかなって。ちょっと調べますよ」
彼女「ふーん」

そう、これが僕の考えた作戦「ときどき陽水」です。
人間の心理的効果の一つにサブリミナル効果というものがあります。
意識と潜在意識の境界領域に対して刺激を加えて影響を与えるというものです。
僕は相手に気づかれないようにひっそりと陽水ボイスを混ぜ込むことによって無意識のうちにカラオケに行きたい気持ちにさせるという作戦に出ました。
彼女からしたら無意識のうちに誘われるのです。
夢の中へ。
踊らされるのです。
陽水の手のひらの上で。

適当に歩いてたら見つけたエスニック料理専門のお店に入り、僕たちは飲み始めました。
世間話をしつつも、作戦実行中の僕は

「おしぼり気持ちいいですね」「この枝豆は皮まで食べられますよ」「ハイボール薄目で」「ベビベビベィビベィビベィビベィビ」

等、時折テンションが上がって布袋がはみ出ちゃいながらも、彼女とカラオケに行きたいという一心で陽水ボイスを奏でていました。

そんな僕をしり目に彼女は悠々とエスニック料理とお酒を楽しんでおり、僕の賢明な求愛行動に気づく気配はありません。それどころか「本場のエスニック食べたいな」と気持ちは既に母国を超え東南アジアにワープしています。
僕はすかさず陽水ボイスで「北京 ベルリン ダブリン リベリア」という呪文をつぶやきました。東南アジアを想像すると陽水が背後霊のようについてくる呪文です。

僕が陽水と布袋のジャブとフックのコンビネーションを撃ちながらも彼女がそれを華麗にかわしていくという見ごたえがある攻防が続く中、そろそろ試合を決めに行かなければと僕は焦っていました。こんだけ滑稽なことをやっていても気恥ずかしさのあまりか中々「カラオケに行きませんか」と言い出せません。反町も思わずポイズンです。

結局お互いにほろ酔いになるまで飲みましたのでお店を変えようと外に出ました。僕は「どこにしようか」と言いながらさりげなくカラオケの店前に誘導していました。彼女もなんとなくついてきているようなので今しかないと思い勇気を振り絞って口を開きました。

僕「この後、カラオケ行かない?」
彼女「いや、ごめん。今日はちょっといいや」
僕「なんで?」
彼女「多分トミー君とは歌う歌の趣味が合わないからカラオケ行ってもつまんなそうだもん」

青い稲妻が僕を責めました。
考えれば当然も当然。いくら井上陽水が偉大なアーティストで認知の幅が広いといえど女性は陽水よりジャニーズの方が好きな人の方が多いでしょう。
僕はカラオケに行ってギャップ萌えを感じてもらう目的を忘れて途中から陽水の物まねがしたかっただけかもしれません。手段が目的化したいい例です。


結局彼女とはその後適当に入った飲み屋で軽く一、二杯飲んだ後、次も遊ぼうねと言って別れましたがその真意はわかりません。サブリミナル効果といって安易に彼女の無意識領域を刺激したことも褒められたことではありません。
きっと彼女は今夜、還暦を過ぎながらも老体に鞭打って必死に一人でフォークダンスを踊っている陽水と隅っこの方で体育座りをしながらひたすら「ビマイベイベービーマイベイベー」とつぶやいている布袋が出てくる夢を見ることでしょう。



ターゲットが違えば手法も違う。
僕がやるべきだったのは入念なリサーチと自分のフィールドではなく、相手のフィールドで如何に自分を魅せいていくかを考えるということでした。
自分から発信するものには文章でも、洋服でも、音楽でもなんでもイメージが伝わります。そこにコンセプトやテーマなどが加わり、相手のイメージと自分の意図しているイメージに近付けていくことは戦略的発想が必要です。

その戦略的発想には仮説立案が必要であり、仮説を立てるのにはその根拠となる入念なリサーチ、すなわち自分や相手を納得させるだけのデータが必要です。陽水の物まねなんかではなく、彼女の食事の好みや趣味趣向等を共通の友人にもっと深堀して聞いておいた上で作戦を立てるべきでした。

今回はリサーチの部分で躓いてしまいましたが、思惑通りにいかなかったとしてもそこであきらめるのではなくボトルネックを探しだし、改善して引き続き挑戦しようと思います。
第11回 マーケター冨沢「初めての自己ブランディング」はこちらから

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