• 2019/07/17
  • 情報
  • キャリア×マーケ

ダイバーシティとは? これからの日本にとって重要な考え方だった!

  • マーキャリ 編集部
article-image
目次

ビジネスシーンで「ダイバーシティ」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。直訳すると多様性となりますが、普段の生活において使用する言葉ではないので、なんとなくのイメージで理解している人も多いのではないでしょうか。人口の減少に伴い労働人口の減少が見込まれるなか、企業経営においてダイバーシティは非常に重要な概念になってきています。この記事ではダイバーシティの正しい理解と、これからのビジネスシーンにおける重要性の認識ができるよう、詳しく述べていきます。「ダイバーシティってなに?」という方でも分かるように基礎的なところから解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ダイバーシティとは何か。まずは言葉の意味を理解しよう



ダイバーシティとは元々はアメリカで始まった経営戦略です。差別のない処遇を実現するために、マイノリティーや女性の積極的な採用を行うとする概念で、それが発展して「多様な働き方」を受け入れようとする考え方として使われるようになりました。

元々は社会的マイノリティーの就業機会を拡大しようする考え方が発展し、性別や人種だけの違いだけでなく年齢・性格・学歴・価値観などの多様性を受け入れ、幅広い範囲で人材を登用して企業価値を高めていこうとするものに変化してきています。 日本においてダイバーシティという言葉を使う際には、人種・宗教よりは性別や障害などの面に注目した採用活動や人材登用を指すことが多いです。

少子高齢化により企業はダイバーシティを重要視せざるを得ない



日本においても大企業を中心に「ダイバーシティ経営」が重要だとされ、力を入れている企業が増えてきています。企業がダイバーシティ経営を実施するにはもちろん理由があります。企業にとっては、会社が売上を上げ、利益を生み、企業として発展を続けるのが一番の重要事項です。従来の日本は、高度経済成長に代表されるように、大量生産・大量消費の時代が長く続きました。

しかし、グローバル社会であるということと、日本が少子高齢化の流れであることを受けて、企業は変わる必要が出てきました。日本はすでに人口の減少が始まっています。子どもの数が少ないので、これからは働き手となる労働人口が減少していきます。

これまで1万人の社員で成果を上げてきた企業の社員が8,000人になったとしたらどうでしょうか。従来のような利益が上げられなくなり衰退の一途をたどることになってしまいます。それを防ぐためには人材確保・優秀な人材の採用が欠かせません。そこで注目されたのがダイバーシティということです。アメリカ生まれの考えでありますが、労働人口が減少していく日本だからこそ、これからますます重要視される概念になることは間違いないでしょう。

ダイバーシティは単なる女性活用ではない

ダイバーシティと聞くとなんとなく「女性活用の話」というイメージをする方も多いのではないでしょうか。たしかに差別をなくす採用・登用との意味で、女性の管理職者割合などを公表する企業も多いです。しかしダイバーシティの本質は女性活用にとどまるものではありません。

ダイバーシティという概念を取り入れる背景には、企業利益の追求という大前提があります。単純に社会的アピールのために女性を管理職に就けるのでは意味がないことは明らかです。ダイバーシティを多様性と訳すことから、「さまざまな人材を採用すること」と捉えがちではありますが、ダイバーシティという概念を活かし、企業として発展を続けるためにはどのような取り組みが考えられるのか、という本質を追求することが重要です。

企業がダイバーシティを推進するメリット

ここからは、企業経営の立場からダイバーシティを推進するメリットについて述べていきます。企業がダイバーシティを推進するには、「労働人口が減少する日本」「企業としての発展」の2つの理由があることを意識すると理解しやすいでしょう。

人材の確保

近年AIの発展に伴い人の仕事が奪われるという話も盛んに議論されていますが、企業における企画の立案・実行、商品の製造や管理、事務処理など、あらゆる業務には人が関わっています。そのため人材不足は、経営が成り立たなくなることとイコールだと言えます。

人材確保の点だけでもダイバーシティを導入する価値があると言えるでしょう。たとえば日本では新卒採用が最重要視されており、第二新卒や既卒であるというだけで新卒採用の案件には応募できないことも多いです。性別だけでなく、今後は人材確保のために採用の条件や採用枠などを見直す企業が増えてくるでしょう。

イノベーションを生み出す

企業が発展を続けるためには、新しい視点が必要です。たとえば自動車は、定期的に新車種が発表されます。単なるカラーリングやデザインの違いだけでなく、安全性能や近年では自動運転技術などさまざまな進化を遂げています。いつまでも変わらぬものも必要ですが、成長し続けるためには変化が必要です。

ダイバーシティ最大のメリットは、多様な人材が企業に在籍することでこれまでにない化学反応が狙えることにあります。同じような考え方の人間の集まりではなく、価値観や境遇が異なる人材と仕事をともにすることで、衝突や対立も生まれるでしょうが、それを乗り越えたところには既存の枠組みを超えたアイデアが生まれると考えられています。

ダイバーシティの推進により実現する「働き方改革」

働き方改革を単純に「労働時間や残業を減らすこと」と捉えている方が多いですが、それは大きな誤解です。働き方改革は「さまざまな働き方を認める」というものです。
たとえば仕事と子育てや介護の両立が可能な就業制度にすることができれば、働きやすさが増します。具体的には、子供を夕方に迎えに行けるように、早めの出社を認めることができれば、周りに気を遣うことなく早めの退社が可能になります。親を病院に連れていくために平日のうち1日を毎回の有給取得を必要とせず、固定の休みや午後からの出社とできれば働きやすくなります。

実現するかは企業に委ねられる

制度としては存在しても男性が育児休暇を取得するのが難しかったり、取得できても復帰後にはいわゆる出世コースから外されてしまったりということもあるのが現実問題としていまだに起こっています。

これまでは正社員であれば全国転勤が当たり前という時代でしたが、親の介護などの問題でどうしても転勤が出来ない社員も増えてきています。転勤のない地方限定社員などを設けている企業もありますが、待遇や昇進の機会などが限定されていることも多いです。今後は企業がダイバーシティに取り組み、多様な人材・多様な働き方を認めていくことが、働き方改革の実現につながり、ひいては日本経済が今後発展し続けることにも大きく関わってくるでしょう。

ダイバーシティは単なる採用に関する一施策ではなく、それぞれの企業の今後の経営、ひいては日本経済にもつながるものです。まだまだ浸透が遅れている概念ではありますが、現在最も求められている経営方法の1つではないでしょうか。

「マーキャリNEXT CAREER」無料キャリア相談実施中

マーケタースキル診断公開中!!

関連記事

検索条件を変更する

フリーワード

記事カテゴリ
タグ