• 2018/09/03
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企画アイディアは、どのようにして生まれるのか

  • デ・スーザ リッキー
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マーケティングの仕事をしていると、キャッチコピーやなんらかのキャンペーンなど「企画を手掛ける」という事が多く、実際これまでに様々な試みを行っていましたが、私自身は、どうも他人様から「アイディアマン」に見えるらしく、色々とアドバイスを求められつつも「どうやって考えているのですか?」なんて、打ち上げの時などによく聞かれます。

実は、これにはコツがあると言いますか、実は、私は自分自身を「アイディアを生み出す」タイプのアイディアマンだとは思っていません。その代わり「アイディアをひねり出す」のは比較的得意です。

この2つの違いとはなんでしょうか?

たとえば、私はガラケーだけの時代にIphoneを生み出したスティーブ・ジョブズのような、何か現状の世の中を打破するようなアイディア性は持ち合わせてはいません。そういう意味ではアイディアマンではないなと。(あれは天才のなせることだと思います)

でも、たかだかキャンペーン1つを行うために、そんな世界を席巻するようなイノベーションは必要ありません。我々が、キャンペーンなどで生み出すアイディアは、どちらかというと「ひねり出す」タイプのものです。

これは何の違いかと言うと、「0から1を生み出す」のか、それとも「今ある何かを上手に使うのか」の違いだと思っています。そして多くの場合、製品の魅力などを訴求するために使うアイディアは「後者」で十分だと、私は思っています(前者が出来ればそれにこしたことはないかもしれませんが)。

たとえば、(それがパクリとかどうかはさておいて)何かの音楽を聴いていた時に「あれ、このフレーズ、あの曲に似ているな」と感じた経験はありませんでしょうか?

私の持ち出すアイディアは、多くの場合、あれに近いと思っています。それはつまり「パクる」という事ではなくて「自分の考えたことは、かならず人間の歴史においてすでに誰かが考えていた事」という前提に立っているという事です。

たとえば、私はToC(エンドユーザー向けプロモーション)のキャンペーンが、どういう目的で、何をして、どうなっているのか?を見たり、町のCMやポスターのキャッチコピー、デザインを見るのが大好きなのですが、そういう時には、なるべく「見せ方」や「言い回し」や「たてつけ」の方に注目しています。

いざ自分がキャンペーンに関わる際には、過去に記憶していたそういうものの「見せ方や言い回し」などを参考にアイディアを練るのが早道だからです。

「日本人は全般的に模倣を嫌う」というような表現をアイディア関連の書籍で、たまに見かけますが、もともと上手な見せ方が出来ているものがあるのならば、(それが悪質な模倣でないならば)うまく利用することを十分に考えていいと思っています。

たとえば、自分はあるシステムの展開において携帯電話で活用されていたキャンペーンの手法を用いて打ち出す…というようなことをしたり、あるサイトの見せ方を、まったく別業種、別事業のサイトの事例の見せ方に似せたことがありますが、ここまでくると「リンゴとBtoBシステム」くらいかけ離れた存在なので、誰一人、そのアイディアの源泉がどこにあるかすら理解していません。

この時、私が持ってきたのはあくまでも「あ、このサイトの見せ方わかりやすい」という「エッセンス」だったり、「あ、このキャンペーンの出し方上手い」という「たてつけ」の方だったりするからです。

それが世の形に出ている代表的なものは、Webブログなどで使われる、いわゆる「テンプレート(ひな形)」というやつですが、結局アイディアにもある一定の(自分なりの)テンプレートというのは存在します。ですので、企画アイディアを練るためにも、日ごろから多くの企画に向かったときや、素晴らしい企画に触れたときは、その「エッセンスやたてつけ」の方を記憶しておくことをおススメします。

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