• 2018/10/16
  • インタビュー
  • 突撃!となりのマーケター

コラム作成によるコンテンツマーケティング。BtoB向けのコンテンツSEOで成果を上げる方法とは?

  • マーキャリ 編集部
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今回は、ネットマーケティング領域でさまざまなサービスを提供する株式会社フルスピードの米村さんへインタビューを行いました。米村さんが所属するエンゲージメントマーケティング事業部では、コンテンツを中心にしたSEOソリューションやSNSソリューションを提供しているそう。米村さんに、BtoB領域におけるコンテンツSEOの特徴などについてお聞きしました。

*現状のマーケティング活動概要と課題



■現在のマーケティング課題
――インバウンドで獲得できるマーケティングの仕組み化
――事業部メンバーの育成
*コンテンツSEOに注力。
――エンゲージメントマーケティング事業部の業務内容について教えてください。

米村さん(以下、敬称略)
当事業部ではSNSの運用コンサルティングやプロモーション、SEOコンサルティングやUI/UXコンサルティング、中華圏向けインバウンドプロモーションなどの幅広い領域を扱っております。その中でもBtoB領域の企業様に人気のあるのがコンテンツSEOです。コンテンツ業界は競合がとても多いですが、さまざまなお客さまへの対応実績をご評価いただき、おかげさまで事業は拡大基調で推移しています。コンテンツは価格勝負になったり成果がわかりにくいものもある中で、私たちが手がけているコラム型のSEOは大きな効果を上げています。

――メディアやメルマガを始めても、肝心のコンテンツが作れない・・・という話をよく聞きます。
御社のコンテンツSEOの具体的な内容について教えていただけますか?


米村
半年間で20~30本のコラムを入れることで、リードの流入を増やす手法を取っています。
例えば、介護ソフトを販売したい会社が「介護ソフト」という言葉でピンポイントで順位をアップすることはとても難しいですよね。そのため「介護ビジネスの始め方」といったコラムを制作しアップすることによって、リードの流入を促しています。

――サービス提供においてコンテンツの質が重要になってくると思いますが、どのように質の担保をしているのですか?

米村
まず、引き合いがあるとディレクターが企業様にヒアリングを行い、流入に適したワードを抽出します。そしてそのワードを基にタイトルとコラムの構成案を作成し、編集者に共有します。
その後編集者が、当社と長くお付き合いのある外部ライターにコラムの執筆を依頼し、原稿チェックをしたのちに企業様に納品をします。近年はクラウドワーカーなど、さまざまな競合が出てきていますが、品質を重視しているので安易に利用することはしていません。だからこそ、当社の提案に価値を感じていただけていると思っています。当初はBtoC案件が多かったものの、最近はBtoB案件も増えてきました。

――BtoBのコンテンツSEOは、BtoCと比較して、どのような特徴がありますか?


米村
BtoCと比較して、割と成果が出やすいですね。というのも、BtoB領域のワードの検索ボリュームがもともと大きくないために対策をすれば上位表示しやすいからです。一方で、BtoCはワードによって効果のムラがとても激しい。ものすごく成果が出るケースがある一方で、全然検索順位が上がってこないこともありますから。 コンテンツSEOはセッション数が上がるまで2~3か月程度かかるものの、コラムを書いて正しいやり方をしていけば、 プロモーションをせずともリードの流入を増やすことができる方法です。もちろん状況次第ですが、それほどコストをかけずともリード獲得が見込める方法だと言えます。
*マーケティングは事業拡大にとって必要不可欠なもの
――エンゲージメントマーケティング事業部では、どのようなマーケティング活動を行っているんでしょうか。

米村
セミナーやテレマーケティング、展示会など、接点創出に向けたマーケティング活動が主体ですね。しかし、それではまだ不十分。今後はインバウンドが流入する体系立った仕組みをしっかりと構築していきたいですね。現在取り組んでいるのが、広報との連携です。
当社ではセミナーを行っていますが、広報にセミナーレポートを出してもらい、情報が広範囲に伝播する流れを作っており、実際にセミナーレポートを見た企業様からのお問い合わせが増えてきています。また最近では代理店様からの紹介が非常に増えてきていますね。私たちエンゲージメントマーケティング事業部のこだわりは、「つながりを大事にする」こと。セミナーなどでお会いした人とすぐに商談化につながらなくても、関係を保っておくことで後々案件化するケースもあります。お会いした人とはFacebookやLinkedInで積極的につながるようにしていますよ。「いつか一緒に仕事ができればいいな」そんな感じでいますね。

――なぜ、米村さんは「つながり」を重視しているのでしょうか?

米村
やっぱり、私自身、SNSの運用を手がけてきましたからね。
そんな中で「つながり」のすごさを実感していますよ。私はフルスピードで4社目なのですが、10年前に知り合った人から連絡があったこともあり、その時はとても驚きました。ほかにも事業提携やセミナーの共催、新規のお客さまの紹介など、「つながり」はさまざまな形でビジネスに効果をもたらしてくれます。ですので、事業部の名称にも「つながり」を意味する「エンゲージメント」を入れさせて頂きました。

――米村さんはどのような業務を担当されているのですか。

米村
当社に入社したのは3年前で、今はエンゲージメントマーケティング事業部の事業部長としてマーケティング、営業、運用をすべて統括しています。コンテンツやセミナー、メールマーケティング、展示会、いずれも事業拡大には必要不可欠なもので、当たり前にやるべきことです。しかしながら、入社当時の当社はインバウンドマーケティングの意識はあまり高くはなかったので、けっこう「やらないなら私がやりますね」といった感じで好きに進めてしまいました。そこで少しずつ実績を作っていったところ、専任の広報担当のポジションができるまでに状況が変わっていきました。

――というと、前職からのマーケター経験は長いんでしょうか。

米村
明確に「自分はマーケターである」という意識はなく、必要なことをやっていたら、それが自然とマーケティング活動になっていた、という感じです。
1社目は音楽業界の会社に就職し、営業を担当していました。ミッションはCDショップに自社のCDを売ること。すでに業界全体で「市場が縮小している」などと言われていた時期で、CDの売り上げは落ちていました。そうならば単純に「市場を創ればいい」と思ったのです。CDショップでなくても、売れる場所を創ればいい。そこで、駅にブースを出そうと提案したところ「ぜひやりましょう!」という話になり、結果、売り上げをアップさせることができました。
このことが、私のマーケティングの原体験になっています。その後DeNAに入社し、マネジメントを担当しました。ここでは「事業を拡大するためにはどうすべきか」という思考で仕事にあたっていましたね。3社目はSNS運用などに強みを持つガイアックス。ベンチャー企業だったので営業からSNS運用、広報に至るまで、とにかくなんでもやっていました。当時は「マーケティング活動をしよう」という意識はまったくなく、事業を拡大させるため、売上と営業利益をどのように上げていくのか考えていました。

結局のところマーケティングはビジネスの一機能であり、事業拡大のためのひとつの要素ではないでしょうか。「自分の役割はマーケティング」とか決めるのではなくて、全体の売上や営業利益を最大化させていくことで、自然とマーケティングのノウハウも増えていくものだと感じています。
*マーケターに求められる人材要件、これからのマーケターになる方へ一言
――米村さんは、マーケターに求められるスキルやスタンスを、どのようにお考えですか?

米村
数字を作ったりレポート化することよりも、数字を見て裏にあるものを感じ取る能力のほうが必要で、これが本当の分析力だと思います。メンバーのマネジメントをするなかで「これは教えることが難しい能力だな」と実感していますね。
また、ヒアリング能力は営業以上に必要だと思います。お客さまに対しても営業に対しても、表面的なことではなく本当の課題を探ることができる能力です。マーケターには一方的に話す力はそんなにいらないですが、代わりにお客さまが抱える課題に気づき、一緒に解決することが求められています。

――最後に、マーケターを志す方へ、メッセージをお願いします。

米村
「マーケター」や「営業」ってあくまで役割の話であって、マーケティング力とコミュニケーション力は誰もが身に付ける能力だと感じてます。マーケターを目指す人は、「マーケティング」は「あくまで事業拡大のためにある」ことをぶらさずに能力を磨いてほしいと思います。
本当に必要とされるマーケターとは、「スーパーハイスペック人材」。これしかやらない、などと決めつけずに、幅広い視野を持っていけばよりチャレンジできる機会はたくさん訪れると思います!

――「営業」「マーケター」と線を引いてしまいがちですが、一段高い「事業拡大」という目線で見ていくと、また新しいワクワクするステージが待っているんだろうな・・・と思える時間でした。本日はありがとうございました。


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