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マーケター冨沢 8話目 【冨沢の自己評価】

マーケター冨沢 2019/09/11

■マーケター冨沢
2019年1月に中途入社、当メディア・マーキャリチームに配属され、新人マーケターとして日々奮闘する25歳の冨沢を追った連載記事。
6大卒という学歴や元カーディーラーという肩書がありながら自己ブランディングを全くしていない為、キャリアを活かしきれていない彼が、<マーキャリチームメンバーと関わる中で自身の希少価値の見出し方を日々学び、成長していくドキュメンタリー>です。本人許可の元、プライベートも完全にさらけ出したリアルな内容はメディア記事としては大変珍しいのではないでしょうか。創業30年以上のBtoBマーケティング専門会社の一員として働きマーケティングノウハウを吸収する中で自己ブランディング能力を身につけていくことができるかが見どころです。

第8回「冨沢の自己評価」

お昼12時を回ったころ、僕は先輩たちとオフィス近くのパスタ屋で昼食をとっていた。

先輩たちはお店一押しの「ズワイガニのトマトクリームパスタ」を頼んでいたが
僕は一人カニよりエビ派なので「エビとブロッコリーのオイルパスタ」を注文した。

頼んだ品が到着してそれぞれ自分が注文した料理に舌鼓を打ちつつ
「めちゃくちゃおいしいですよこのパスタ。エビは身がぷりっぷっりでうまいし、オイルパスタらしい後に引かないさっぱりとした味わいで絶品ですよ」
「いや絶対にこっちのパスタの方がおいしいね。ずっしりと身が詰まったカニに濃厚なソースが絡み合って、何杯でも食べられる」
「いいや、エビだね!」
「カニだるぉ!」
とエビカニ論争を繰り広げていると「じゃあ食べ比べてみるか」という話になる。

「望むところだ!」とエビへの絶大な信頼を寄せてカニパスタを口に含むが、僕の中ではやはり勝者はエビパスタ。
あのプリップリの身にしなやかな曲線を描くフォルム、もはやうまいというよりエロいエビに勝てるものはいないなと再確認した。

勝利の核心を得た僕は先輩たちの顔を覗き込む。
全員神妙な顔つきで「エビでしたなぁ」と言い、さっきまでのカニへの情熱は消え失せ降参した。
それほどまでにエビパスタはおいしかったと思う。

お店を出て先輩たちとオフィスに戻る途中にある考えが僕の頭に浮上して声をあげた。

「あのパスタ屋は僕だ! 僕なんだ!」

気でも狂ったかと怪訝な表情の先輩たち。
僕は「一旦聞いてください」と一から説明する。

「あのパスタ屋は『ズワイガニのトマトクリームパスタ』をお店一番人気、看板メニューとしてメニュー表にも記載してプロモーションをしていました。でもカニ派である先輩たちもエビのパスタの方がおいしいと言いましたよね。
つまりあのパスタ屋は自店の強みやバリューを理解できておらず、間違ったプロモーションを仕掛けてしまっているんです。これって自己ブランディングにも当てはまると思いませんか? 自分の強みをちゃんと理解していないで自己ブランディングをしてしまっては元も子もないということです」

と熱く説明した僕に先輩たちは

「パスタは単に好みの問題じゃない?」

とあっさり切り捨てる。

実際僕自身もオフィスに戻ったころには(エビもカニもどっちもうまかったし、どうでももいいなこれ)と思っていた。


しかし自己ブランディングにおいては事を深刻に考えなければならない。
先程のパスタ屋のように僕は自分の強みやバリューというものをはき違えていやしないだろうか。

自分が自分に持っている印象や自分の強みとしては「ひたむきさ」「タフさ」「フットワークの軽さ」「癒し」の4つがあげられる。「癒しのあるひたむきなタフネス」とは言語化すると何ともおかしい。

「僕はタフで仕事にひたむきです。また、変顔をしていたり仕事に追われてヒーヒー言っている様はよく癒されるといわれます」
と周りの人に説明したときに
「いいえ、あなたいつも仕事しているときにちょくちょく喫煙所に行っていて、仕事に真面目な印象はありませんよ。変顔も単に気持ち悪いだけですし」
と言われたらどうしよう。

焦燥感と共に他の人に自分はどういう人間なのか意見を聞いてみたいという好奇心もあったので「冨沢」に対しての意識調査を始めた。

先輩A:「優しいんだけど、ヒョロヒョロしてるし腰低いもんな。喧嘩するとき猫みたいなパンチしそう。気弱が表に現れている」 

「タフネス」 ×

先輩B:「一見真面目に見えるけど、中身はだらしないよね。中年みたいな休日過ごしてそう。親しみやすくはあるけどね」

「フットワークの軽さ」 × 

先輩C:「なんポテンシャルか秘めてそうだけど、全く出し切れてないな。もしかして手ぇ抜いてる?」

「ひたむきさ」 ×


なんと、ものの見事に僕が認識している強みがつぶされた。狙い撃ちされたかのようだ。
残されたカードは「癒し」のみ。猫や犬でもあるまいしこんな手札で戦っていくことなんて到底できない。

意識調査を終えたころには自身の強みという武器をすべて奪われ、傷だらけになった等身大の僕がいた。

誰か僕を「癒し」てください。



自己ブランディングを行う前に、まずはあなた自身のことをもっと時間をかけて整理してみることが一番の近道です。
あなたが認識している磨いてきた自分の強み、他人と比べたときのバリューはひょっとすると周りの人から見たら違うのかもしれません。

自己分析をする際は親しい知人や職場の人たちにもにもお願いして「自分から見た自分」、「他人から見た自分」とのすり合わせをして考えてみてはいかがでしょうか?
自分にとっての新たな武器に気づいたり、自分の強みに自身が持てたりとあなたのブランディング活動にエッセンスを加えることができるはずです。

いずれにせよブランディングとは他者の共感があって初めて生まれるもの。

自分の価値の再定義、他人を巻き込んでの自己分析は自己ブランディングのファーストステップなのかもしれません

第6回 マーケター冨沢「冨沢の目的」はこちら

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