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絶対に知っておきたいマーケティングフレームワーク【STP分析】

スキル×マーケ 2019/07/02

3C分析やSWOT分析など、数多く存在する基礎的マーケティングフレームワークのひとつに【STP分析】があります。新米のマーケターだと、活用する前に覚えることで精一杯という人も多いと思います。でも、マーケターとして活躍していくためには必要不可欠な知識。この記事では、STP分析の用語説明から解説したいと思います。

STP分析とは

STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)、それぞれの頭文字を取って名付けられた分析手法です。アメリカの経営学者として有名なフィリップ・コトラーによって提唱された、基本的なマーケティングフレームワークのひとつ。欧米で広まった手法ですが、日本でも多くの企業で取り入れられています。市場における自社の商材の立ち位置や、競合他社との差別化要因を明確にするための手法です。

以下STPについて、もう少し細かく解説していきます。

Segmentation(セグメンテーション)

直訳すると「分割」といった意味のある単語です。市場にいるさまざまな顧客(消費者)を、同じニーズを持ったグループに分けるステップ。「市場の細分化」とも言われます。

地理的変数:地域、住まい、人口、生活習慣など
人口動態変数:年齢、性別、家族構成、職業
心理学的変数:ライフスタイル、価値観など
行動変数:購買心理、購買動機など

これらの変数から、顧客をセグメントしていきます。

Targeting(ターゲティング)

グループ分けした顧客の中から、ターゲットにするグループを決めるステップ。

ここでは、3Cの視点(Customer:市場、Competitor:競合、Company:自社)で、自社にとって最も魅力的なグループを分析します。社内で具体的な議論を進めていく上では、「ペルソナ」を設定して進めることが王道です。
※ペルソナは仮想の人物像のことで、年齢や性別、家族構成から趣味嗜好に至るまで、実在しうる人物を創り上げること。これによって、議論に関わる全員が共通するターゲット像を基に議論ができるので、イメージのズレが生じづらいことがメリットとしてあります。

Positioning(ポジショニング)

ターゲットに決めた市場の中での自社の立ち位置を決定するステップ。

競合他社と明確に差別化できて、自社の優位性が活かせるポジショニングになっていることが重要です。また、ここで重要なのが、市場の大きさと成長率を読むことです。成長が頭打ちになっていて今後下降の一途をたどる領域に、一気に経営資源を投資するのは無謀であることは言うまでもありません。

STP分析をするべき理由



企業として最もやってはいけないことは、ターゲットを市場にいる顧客すべてとし、すべての人のニーズを満たす商品を作ろうとか、販促活動を行おうとすること。なぜなら、「数多ある属性すべてのニーズを満たすものはない」というのが、マーケティングの基本概念だからです。

自社の商材を欲しがるターゲットはどこで、その中でどのような強みを訴求すればシェアを確立できるか。自分たちの存在価値を最も出せる領域を探るための有効な手段がSTP分析になります。

STP分析の活用例

ここではSTP分析の活用例として有名な事例をいくつかご紹介します。

1.スターバックスの例

今や世界各国に店舗を構える超大手コーヒーチェーンのスターバックスは、どのようなSTP分析を用いて今のシェアを確立したのでしょうか。

<セグメンテーション>
エリア:大都市、中心地
職業:専門職、デザイナー、会社員
社会的地位:一般的な平均値以上の収入がある人

実際スターバックスのイメージはどうでしょうか?
オシャレ、座り心地の良いソファーがあって居心地が良い、Wi-Fiが使えて便利、全体的に安くはないけど商品のバリエーションは豊富で飽きない。といったところでしょうか。

日々使えるお金に余裕があって、オシャレさや居心地の良さを求めるターゲット層に見事にリーチしたことで現在のポジショニングに至っています。

2.パナソニック

「レッツノート」という商品をご存知でしょうか?モバイルノートPCで14年連続トップシェアを獲得したパナソニックの売れ筋パソコンです。まだまだ会社での利用がメインだったパソコンが、個人で持つことが広まっていった頃、個人向けのパソコン販売に出遅れたパナソニックは低迷。パソコン事業からの撤退を検討するまでに追い込まれたパナソニックが打ち出したのが、「レッツノート」。一体どのようなSTP分析をしたのでしょうか。

<セグメンテーション>
「外回りの営業マン、出先でも仕事をしたいから持ち運びに楽なように軽量で、充電が長く持つ設計」
当時他社が個人ユーザー向けのパソコン製造に特化している中、この独自の設計が市場ニーズに見事ヒット。パソコン事業からの撤退もあり得たパナソニックの起死回生の一手となった事例です。

3.すき屋

牛丼チェーンでお馴染みのすき屋です。吉野家や松屋といった激戦の牛丼業界で、2008年からずっと業界1位をキープしています。一体どのようなSTP分析を用いてシェア拡大をしたのでしょうか。

<セグメンテーション>
「テーブル席が多く、ファミリー層や女性も入りやすい店づくり」
従来の牛丼屋と言えば、カウンター席のみで男性、特にサラリーマンがクイックランチで利用することがメインターゲットとなっていました。そこにテーブル席を設置したことでファミリー層が入りやすくなり、豊富なメニューで女性客から指示を集めることに成功。現在では、2位の吉野家よりも約1.5倍多い店舗数まで伸ばし、業界最大手チェーンとなっています。

まとめ

お店としての戦略としても商品としての戦略としても、STP分析は有効だということがおわかりいただけたのではないでしょうか。STP分析の精度によっては、後発でも圧倒的なシェアを誇る存在になることも可能です。ぜひこの記事を参考に、自社の商材でSTP分析を行ってみてはいかがでしょうか。

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